今回ご紹介する単語は「quandary」です。これは「状況に対してどうすべきかわからず困ること」を意味します。またそのような困った状況そのものを指して使うこともできます。

この言葉に出会ったのはHarvard Business ReviewのHow to Decide Which Innovation Projects to Greenlightという記事でのことです。記事のタイトルを日本語にすると「どのイノベーションプロジェクトを承認するか決定する方法」という意味になります。

ちなみにgreenlightというのは「承認する, ゴーサインを出す」というビジネスシーンでよく使われる英語です。上司が部下に対して「じゃあ、そのプロジェクト正式に始めて」と許可する場面でよく使われます。自分の周りでは、例えばSlackでの会話中に青信号の絵文字と一緒に使われることがあります。

話を戻しますと、ビジネスの現場に「quandary」はつきものです。先の記事内の話を例にすると、複数の選択肢の中からどれかを選ばなければいけないものの、どうしたものかと困る状況です。ビジネスの基本は決断です。あらゆる(無限とも思われる)可能性の中から絞り込んで「やること」と「やらないこと」を選別しなければいけません。

しかし、必ずしも全ての選択肢について十分な検討ができるわけではなく、むしろ、ほとんど未知の状態で何かを決めなければなりません。これこそがビジネスシーンにおける「quandary」です。特に決断をする立場にある人(マネージャーや経営者といった肩書き)には、そんな「quandary」の中で、落ち着きながら、かつ素早く的確な判断を下す能力が求められます。

表現としては「… is in a guandary」で「苦境にいる」といった使われ方をされることが多くあります。

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